完璧な駄犬と憂鬱な秘書
第2章 完璧な別れと憂鬱な出会い
泣きたいのに泣けない…
叫びたいのに叫べない…
罵り、罵倒して、殴って、蹴って、膝付かせて謝らせたい――――…
でも、そんなこと出来なくて…ただ…鬱憤だけが私のなかでふくらんだ
カフェを出て目に入ったバーで酒を飲み――――…出たらまた、目に入ったバーに、入るを繰り返した…
次の日が休みだから出来ることと、頭の片隅に置きながら…
やけ酒を飲みまくった
で――――…何軒目か分からない場所で…
金髪の長身男性に出会い――――…
とあるバーに連れていかれた…
変なことをされそうになっても対処が出来るように…警戒しながら…
合気道も習っていたし、剣道4段の自分が何かされる訳はないとは思っていたが…その時の私は、判断力が欠けていたに違いない