完璧な駄犬と憂鬱な秘書
第6章 完璧なご褒美に憂鬱なお仕置
「えぇ~~~~~~~!ライカァ!酷いじゃないですか!?
その日は~!二人っきりでディナーの予定でしたよね?」
「食事なら、ほぼ毎日一緒では無いですか…わざわざ――――…
それに、役員会議です!仕事してください」
曽根は、予想通りの反応を見せた――――…
曽根と暮らしはじめて…数週間…?
部屋は別々だが…ほぼ毎晩私の部屋に居る曽根…
ここまでは来ると…恋人(いや、同居人)?を通り越して…ペットに、見えるときがある…
そんな曽根が、曜日を指定して一緒にディナーを食べたいと言っていたのだ
確かに…忙しくて落ち着いてご飯を食べると言うのは…数えるくらいしかない
相当、楽しみにしていたのか…曽根はあからさまにふて腐れている…
「丸井さんを実験にしたネットワークプライバシーの、新しいシステム成功の報告もかねての役員会議です
その日を逃したら、自慢出来なくなりますよ」
「自慢なんかしなくていいです!ライカとのディナーが優先です!」
呆れた――――…これが…あの
【大手セキュリティ会社の天才新社長!
海外生活も長く高スペックの持ち主!今話題のイケメン社長!
曽根 純弥 (34) 独身!その魅力に迫る!】
…私は、テスクの上にあった今月発売されたビジネス雑誌に視線を落とす――――…