完璧な駄犬と憂鬱な秘書
第6章 完璧なご褒美に憂鬱なお仕置
ったく…何が“高スペックの持ち主”ですか…
私にはだだっ子のバカ犬にしか見えない…
「う~…雑誌のインタビュー受けるのヤダって言ったのに…“これも仕事です!”って、言ってやらせたの…ライカじゃないですか!」
確かに言ったが――――…こうも、表の顔が、素の500倍凛々しく見えるとは…詐欺である
「///あっ…ライカァ~…今…私の事を頭の中で侮辱してましか?
無表情の時は…たいてい…そうですもんね♪」
曽根は、ふて腐れながらも…私の表情から自分の興奮度を勝手に上げる――――…
「ええ、良く分かりましたね……」
「///あっ、んん~ライカァ~……なんて――――…私を侮辱したんですか?」
ハァハァ…息が荒くなっている…
「――――…詐欺師、死ね…ですかね」
「///んっ///んん~…その…目――――…感じます…」
そう言うのは…曽根だけです…
生きてきて…そんな事を言われた事は一度もありません!
――――…浮気した元彼だって…別に怒っていないのに「ねぇ…怒ってる?」とか、言われるくらだし…
なのに――――…曽根は…このつり上がった…不機嫌アイを…“感じる”と言うのだ――――…
うれしい――――…を、素直に飲み込めないくらい…ドン引きです!