完璧な駄犬と憂鬱な秘書
第6章 完璧なご褒美に憂鬱なお仕置
「――――…これは酷い…何ですか?この、お祝いムード満載な打ち合わせの内容は?」
若月の担当してある役員は…俗に言う新社長ヨイショ組みである――――…
新規格の報告と新プロジェクトの報告だと聞いていたが…
「何ですか?この…豪華な打上的な流れは…それに引き換え、馬場さん担当の役員たちの保守的な打ち合わせの内容は?」
馬場の付いている役員は逆に…打ち合わせの意味を成さない…真っ白な打ち合わせの流れ…
極端すぎてどっちの案で行っても角が立ちまくる内容だ!
「はい…間を取りたいのですが――――…阿部常務と多田常務が譲らなくて…」
あの――――…タヌキとキツネか…
私の時も頭を悩ませたけど――――…2年目の若月と馬場には厄介な二人であるとこは確かだ…