完璧な駄犬と憂鬱な秘書
第2章 完璧な別れと憂鬱な出会い
あれから1ヶ月――――…
私は仕事を頑張ろうと誓ったはずなのに…
「今日から、社長秘書となります…
神谷 雷華です――――…よろしく…お願い…します…」
ロビーで始めて見た新社長は――――…
私の信念を揺るがしかねない人だった
それは…
あの日を共にした――――…
金髪男性?!
「よろしくお願いいたします。神谷さん!新しく、社長に任命されました
曽根 純弥(ソネジュンヤ)です!」
私はロビーで固まってしまった――――…
忘れる訳がない…
1ヶ月前のことだし――――…
別れがあって…やけ酒があって…激しく罵り…激しく…抱かれた…相手――――…
「よろしくね、じゃぁ行きましょうか」
しかし、社長は顔色1つ変えず私の前をスタスタ歩き用意された車に向かって行った
あれ――――…?
違う人?人違い?
そう言えば…金髪でもないし――――…顔は似ているけど…違う人なのかもしれない…
そりゃぁ…そうだ…こんな偶然あってたまるか!!
私も、何事もなく社長に続き車に乗った――――…