完璧な駄犬と憂鬱な秘書
第2章 完璧な別れと憂鬱な出会い
社長専用車に乗るのは始めてで緊張したが――――…
ぶっちゃけ…役員車と変わらない
あえて言うなら…運転席と後部座席に密談用の仕切りが出来ることぐらい?
こんなの…使う人いるのかよ…と、思いながら社長の隣に座る
「あ――――運転手さん…ここ壁出してもらっていいですか?――――…こんな車乗ったことなくて、やってみた見たかったんですよね」
――――は?いたよ…ここに…
なんともミーハーな新社長だ…大丈夫だろうか…この人にわが社を任せて…
「かしこまりました」
運転手が新社長の要望に頭を下げ答えると…後部座席と運転席の間に壁が現れた