
完璧な駄犬と憂鬱な秘書
第9章 実周室長と財前さんの話し!
「――――申し訳ない…少し無神経だったな…
ご両親の件…知らなかったとは言え……卓郎…すまなかった」
「いいよ――――…もう、両親の事は納得したし…受け入れた――――…
でも、財前の俺にしたキスの事や…黙って居なくなったことは理解できなかったし…今でも…分からないままでさ――――モヤモヤしているんだ」
財前は、空になったお猪口を見つめたまま…「はぁ…」と、大きくため息をついた
「――――…バカだなって…思っていたんですよ」
――――へ?……バ…カ?
「あ…あ~…ぁ、そう、やっぱり…俺…からかわれた…んだ…」
――――…あれ?なんで…俺…ガッカリしてるんだ?
