完璧な駄犬と憂鬱な秘書
第9章 実周室長と財前さんの話し!
「///勢いの…キス…
じゃぁ…なんで…黙って――――…居なくなった?」
俺は、ため息をつく財前のグラスを手から奪い――――…
顔を覗きこんだ
「――――…卓郎を…俺のわがままで…振り回したくは…なかったから…」
「な――――…なんだよ……それ」
その時――――…財前からの答えを聞いて…
頬を涙が伝い落ちた――――…
「!…卓郎――――…?」
「散々…振り回してたじゃないか…
わがままなんて…とっくに――――慣れっこだったのに…なんだよ…その――――理由…」
「な…泣くほどですか?」
「俺が――――…どれだけお前を探したと…思ってるんだ…
両親がいきなり居なくなったときに…側にいて欲しいと…最初に頭に思い浮かんだのは…財前――――…お前だったのに…
居なかったのは――――…なんでだよ…」