完璧な駄犬と憂鬱な秘書
第10章 完璧なライバルと憂鬱なご主人様
とりあえず…
ビジネスホテルの視察と、その建物周りの環境や利用者状況をコッソリと見たいと言い出した曽根は、仕事もそこそこに一番遠いホテルに向かった
本当は私も一緒に行った方がいいのは分かるが…
今日中にまとめないといけない秘書課の書類と曽根のチェックした資料の片付けが貯まっていたのだ…
「今日は、これらを片付けるのにいいスケジュールだったんだけどなぁ…」
時計を見ると――――…お昼…前…
曽根は付近を探索しながらお昼を食べる…と、言っていた…
今から向かえば…お昼一緒に食べられるかも…
///――――…べ、別に…曽根が心配だとか…そう言うんじゃ…ない…けど――――…
「――――…一応…中間報告…的…な…?」
私は、振り返り――――…まだ、片付いていない資料に「ごめんなさい!」と、心で謝り…
会社を出た――――…