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完璧な駄犬と憂鬱な秘書

第4章 丸井さんの話し


私は――――…背中を向けて寝る彼に…



別れてほしい


出ていってほしい


もう、好きじゃない…愛していない…




と、強気に言い…背を向けた――――…





その日の夜――――…彼はベッドからこっそり抜け出し…アパートを出ていった



翌朝――――…彼の出ていった部屋を見てホッとした




だが――――…彼は私の財布と予備に置いてあったお金を持ち出していることに気がついた…もちろん…カードも消えていた



ホッとしたのもつかの間…私は…通帳やカード関係の預金が気になり直ぐに問い合わせた…


だが、すでにカードで買い物していたし…ATMも…預金を引き出した形跡があった…


急きょカードや通帳を止め――――…被害を最小限に食い止められたが…



私の預金は――――…




元あった金額から…半額も残っていなかった…


ATMの引き落とし制限があったが…彼はそれでも…2度にわたって引き落としをしていた…


もう、怒りとか、悔しいとか――――…そんな感情は無かった…



ただただ――――…自分が情けなくて…一晩中泣いた




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