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好きにさせて

第7章 誓い


水族館に着き
2人並んで歩く

茜は
ずっと楽しそうで
そんな茜を見てると
本当に来れてよかったなぁと
思う


高校生の頃
約束を果たせなかったことが
ずっと気になってて
彼女ができても
デートで水族館だけは
行かないようにしてたっけ

なんや行ったら
あかんような気がして

茜が
スネてしまうような
気がして


「手ぇでもつなごか」

「本気?」

「本気やで?
高校生の時来てたら
絶対手ぇ繋いでたはずや」


「今は高校生じやないよ?
もういい大人だし」


「そうやけど
普通の恋人やったら
繋いでるで?
この歳でも」


「そう?」


「そうや。
俺、繋ぎたいし」


「おかしくない?」


「ないない」


そういうと
俺は茜の手を握って
歩き出した


握りたい

と俺が言うても
嫌とは言わず

おかしくない?

と返した茜は
嫌じゃないよ
と言いたかったに
違いない


愛されたい

愛されてみたい

恋人と過ごすような
時間を
過ごしてみたい


できれば


結婚が
前提ではなく



その願いを

俺は
叶えてやろうと
決心したんや

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