テキストサイズ

好きにさせて

第14章 結婚


Side 尚


「……助けて」


あかん……泣いてまう…

茜の言葉に
一気に涙が込み上げた


『助けて』


それは
今の茜の正直な気持ちなんやろう

そんなに苦しんでたんかと
俺の胸がまた熱くなった



「任せとけ

助けてやる」


ほんまは
そんな自信ないけど
今そう言わな
茜はまた
殻に閉じこもってしまうと
思うたからや


「……ほんとに…っ…いいの?」


そして俺は
込み上げてくる涙を
必死でこらえた


「やっと甘えてくれたなぁ…

ええに決まってるやろ?
そうしたいから
言うてるんや」



「私…いっぱい泣くよ?」



「知ってる」



「ごめんねって…っ…
…何回も言うよ?」



「それも知ってるわ。

その代わり

俺も
思うたこと言うで?」



「……」



「エッチして
心配になったら
痛ないか?って言うし

もし俺らに
子供がおったら
男と女どっちやったやろなーとか
言う」



「………」



「それで
なんや切ない気持ちになったらな


茜抱きしめて

二人で泣く」




「…っ…尚…」



「茜…」


俺は
泣いてる茜に
唇を重ねると

自分も
涙を流してることに
気がついた


あんなに我慢してたのに

なんで
泣いてんねん

…俺っ…

ストーリーメニュー

TOPTOPへ