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好きにさせて

第16章 現実


次のミッションとは
俺の親に話しをすること


茜の身体のことを
全部話してから
茜に会わせるのがええか
会わせてから話すのがええか
迷うたけど

茜の希望で
全部話してから
会わせることになってる

ぬか喜びは
させたないらしい


せやから
茜の笑顔が
見られへんのや

俺の親に話すのは
これからやから。


「明日、実家行ってくるわ」

「…うん」

「そんな顔すなって。
なるようにしかならへん」

うまいこといく。
心配せんでええ。
そう言いたかったけど
言えんかった


俺も

茜を
ぬか喜びさせたないねん


全てを話したら
親が戸惑うのは
目に見えてるしな


「話しが終わったら
連絡くれる?」


「ええで。
せやけど茜、店やってるやろ?」


「うん」


「なぁ…」


「ん?」


「なんでLINEせぇへんのや?」


「……うん…」


「嫌なこと、あったんか?」


「そうじゃないけど…
怖かったの」



「何が?」



「尚のこと
好きになっちゃいけないのに
尚の事が気になって仕方なくて…

既読とかそーゆーのも
気になっちゃうだろうし
そしたらもう
どんどん尚のこと
好きになっちゃう気がして

怖かった」


「なんや、そうやったんか」


「うん」


「ほな、もうええよな?」


「…うん」


「もう好きでええねんから」


「うん。
ごめんね?」


「かまへんよ。
メールもまぁまぁ楽しかったしな」


それから俺は
茜に初めてのLINEを送った





『愛してるで』

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