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好きにさせて

第3章 出張


『藤沢がいい』やて?


なんで
『小夜がいい』
って言わへんのや


平田の言葉が
ちょっと引っかかったが
まぁ俺もそう思うし
とりあえず
そのままスルーして
茜の料理を口にした


「それにしても
藤沢はいい女だよなぁ」


「あぁ、せやなぁ」


「なぁ、お前
ホントに女いないのかよ」


「あぁ。お前は?」


「は?」


「彼女とかいねーの?」


「不倫か?」


「そうや」


「おらんなー。
そんな甲斐性ないし(笑)
けど不倫するなら
藤沢とかいいよなー」


はぁ?!


「何言うてんねん。
藤沢色気ないやないか。
白いシャツ着て
エロくもなんともない」


「お前こそ分かってないなー。
白いシャツ着てたら
背中から下着が透けたりする
そのチラリズムが
いいんじゃないか。
エプロンとったら
どうなってんのかなーとかさ」


「お前は中二か!」


俺は妙に
ムカついていた


平田の話してることは
まぁ男やったら
よう話題になる内容やったし
いつもやったら
俺も乗る話やし

俺が藤沢に好意もってることは
平田には話してないから
仕方ないんやけど


なんや
腹の虫が収まらん


そんでもって

こんな時に限って
今日の茜は白いシャツで

しょっちゅう
俺達に背中を向けたまま
グラスを探したりして
下着が気になって仕方ない


そりゃー俺も今まで
気になってたし

茜が白いシャツ着てる時は
多分白かベージュの
下着やろなぁとか思うてたし

こないだエプロン外した時は
ちょっとエロい思うたし!
めっちゃ妄想してたし!
中二と変わらへんけど!


「お前に言われたないねん」


俺は本当に
中二にタイムスリップしたような
気持ちになり
変なことを口走ってしまった



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