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好きにさせて

第17章 最終章…好きにさせて



俺が聞きたかったんは
俺の親に会うたあとの
茜の本心やった


それが聞けた今

あとは
俺が
茜に伝えたいことを
話すだけや


茜の心が落ち着いた頃

そして
俺の
泣きそうな気持ちが
おさまった頃

俺は
茜の肩を
もう一度強く抱き寄せて
茜の髪にキスをした



「茜」


「ん?」


「結婚のことやねんけど」





「……うん」




「俺の好きに
させてくれへんかな」



「どういう…こと?」



「茜の好きなように
させてやりたいとも
思うねんけど

多分茜は…
決められへん思うんや」



図星なのか
茜はまた
少しうつむいた



「せやから
俺が決めてええか?

好きに…させて欲しいんや」



「……」



「来週
引っ越しの手続きしてくる。

それから
鍵もろうて
新しい部屋に一緒に行こ」



「…うん」



「そん時
俺の決めた答えを
茜に言うわ。

そんで…ええか?」






「…うん、いいよ





尚の

好きにして」

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