好きにさせて
第6章 添い寝
「せや、そしたら
茜、風呂入るか?」
「あ〜…うん…」
お前は
変わってへんなぁ(笑)
そんな返事する時は
遠慮してる時や
その時から
俺はもう
茜に選択肢を与えるのを
やめることにした
多分
その方が
茜は楽でおれるからや
「その前に
コンビニ行くで。
ちょっと雨も小降りになったしな。
必要なもん買うて
帰ってきたら風呂入ってまえ」
「あ、うん」
「さ、行くぞ」
「ちょ、ちょっと待って」
「なんや?」
「着替えた方が…いいよね?」
茜は
俺のぶかぶかのスウェットを
指差した
「せやな(笑)」
「じゃ、これだけ
着替えてくるね」
そう言って
茜は自分のズボンに
履き替えた
Tシャツとパーカーは
そのままや
「さ、行くか」
俺が先に
玄関で靴を履き
ドアを開けて振り向くと
茜が靴を履いていて…
また
下着が見えそうや
もう…見えてまうぞ!
そんな茜を誰にも
見られたくなくて
俺は
靴を履きおえた茜の前に立ち
パーカーのファスナーを
めいいっぱい
上まで引っ張りあげた
「ん?」
「油断してたら
下着見えそうや」
「あ…ありがと(苦笑)」
ほんまは
もう
見えてたけどな