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桜花楼の恋

第2章 最初の試練

・北山side

大賑わいの戸塚太夫の部屋、気がつけばいろんな奴らがそこにいた。



千「俺は千賀健永、宜しく」



こいつは、あの時の。



河「これでもここの旦那の1人息子なんだぜ」

千「これでもが余計だ」



そうなん?



五「でも何故だか男娼の中では可愛がられていてさ」

千「へへぇーん、ニッ」

河「なに得意げに笑っているんだ?お前、クスッ」

千「宮田がな」



んっ、誰でそれ?



千「心で接しろって教えてくれたのさ、ニコッ」

五「あいつにしてはいい事を言うじゃん」

千「そういう当主になれってよ」



ふーん、1度そいつと会ってみたいわ。



塚「塚田僚一、五関と同じく河合のダチ」



が、さっきから俺はずっと気になっている視線があった。



ニ「ジーッ」

北「‥‥‥」

河「どうした二階堂?ひと言も喋らないで」



二階堂っていうのか、こいつ。

そしたら、いきなりとんでもない事を言い出してよ。



ニ「決めた俺、この男娼を買う」

北「はっ?」

千「ニカ!」

河「おいおい本気?」

五「無理だろ、お前の年じゃ」

ニ「そんな事はない」

塚「でも、これから初だしなんだし」

ニ「だから頑張って他の連中を蹴落とせばいいだけのことじゃん」



冗談だろ、歳いくつ?どう見たって千賀と同じくらいにしか見えないし。



塚「意気込みは買ってやるけど」

五「北山は半端ないほどの値が付くだろうね、フッ」

ニ「やだ俺こいつがいい」

塚「まぁ、やるだけやってみれば?フッ」



勘弁してくれ、ガキみたいな年下を相手にするだなんて。

と、そのとき。




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