桜花楼の恋
第11章 心の架け橋
辰「‥‥っ」
福「どうした雄大?」
そこで予想外のことが起きてしまう。
辰「わっ、若!?あの男娼はなんて言うんです」
丸障子から隣の部屋を覗いたこいつが…
河「へっ?」
辰「名前です名前」
戸「北山が何か」
辰「北山?もしかして北山宏光」
戸「そうだけど」
辰「こんな所に」
福「雄大?」
辰「俺と親父のせいで」
なに!
河「その話し詳しく聞かせて貰おう」
人との縁とは分からないものだ、元々雄大は宏光と同じ谷の近くに住んでいた。
ある日、親父が言ったんだと。
「まさか身売りするとは、しかしそれも奴の生まれ落ちた定めというもの」
言っている意味が分からず…
辰「どういうこと親父」
父「あいつの父親から銭を騙し取ったのは俺だ」
辰「‥‥っ」
父「仕方ないだろ、こっちだって他に手はなかったんだし」
辰「だからって」
父「お前を医者に見て貰う為なら鬼にでも邪にでもなった親とはそういうものだ」
辰「俺の」
父「じゃなきゃ今こうして生きてはいなかったのかもしれないのだぞ」
全ては貧しさゆえの。
辰「ごめんなさい許して下さい申し訳ありません」
福「お前」
その後、親父が死ぬと同時に雄大は福ちゃんに拾われ俺の店へ来たってわけだ。
なるほどね、自分は真っ当に仕事ができそれに比べ宏光は遊郭で男娼をしている。
こりゃ堪らないわ。
河「償う方法ならある」
辰「なんです」
河「俺達は訳あってあいつを護らなければならない」
辰「‥‥っ」
河「それに手を貸せば」
辰「やります俺なんでも」
河「ふっ」
これで、1人仲間が増えた。
福「でしたら私も」
河「福ちゃん」
福「こいつは俺の弟分ですから当然のこと」
戸「有り難う2人とも」
河「トッツー」
戸「河合」
それを聞き嬉しそうに抱きついて来るトッツー、手応えは十分にあった。
宏光お前を中心にどんどん輪が広がっていく、これなら行けるかもしれない。
そう確信しつつ俺は、また一歩前進した喜びを噛みしめながら次の手段を考え始めていたんだ。
まだまだ力を集めないと、そんな思いを胸に秘め。
福「どうした雄大?」
そこで予想外のことが起きてしまう。
辰「わっ、若!?あの男娼はなんて言うんです」
丸障子から隣の部屋を覗いたこいつが…
河「へっ?」
辰「名前です名前」
戸「北山が何か」
辰「北山?もしかして北山宏光」
戸「そうだけど」
辰「こんな所に」
福「雄大?」
辰「俺と親父のせいで」
なに!
河「その話し詳しく聞かせて貰おう」
人との縁とは分からないものだ、元々雄大は宏光と同じ谷の近くに住んでいた。
ある日、親父が言ったんだと。
「まさか身売りするとは、しかしそれも奴の生まれ落ちた定めというもの」
言っている意味が分からず…
辰「どういうこと親父」
父「あいつの父親から銭を騙し取ったのは俺だ」
辰「‥‥っ」
父「仕方ないだろ、こっちだって他に手はなかったんだし」
辰「だからって」
父「お前を医者に見て貰う為なら鬼にでも邪にでもなった親とはそういうものだ」
辰「俺の」
父「じゃなきゃ今こうして生きてはいなかったのかもしれないのだぞ」
全ては貧しさゆえの。
辰「ごめんなさい許して下さい申し訳ありません」
福「お前」
その後、親父が死ぬと同時に雄大は福ちゃんに拾われ俺の店へ来たってわけだ。
なるほどね、自分は真っ当に仕事ができそれに比べ宏光は遊郭で男娼をしている。
こりゃ堪らないわ。
河「償う方法ならある」
辰「なんです」
河「俺達は訳あってあいつを護らなければならない」
辰「‥‥っ」
河「それに手を貸せば」
辰「やります俺なんでも」
河「ふっ」
これで、1人仲間が増えた。
福「でしたら私も」
河「福ちゃん」
福「こいつは俺の弟分ですから当然のこと」
戸「有り難う2人とも」
河「トッツー」
戸「河合」
それを聞き嬉しそうに抱きついて来るトッツー、手応えは十分にあった。
宏光お前を中心にどんどん輪が広がっていく、これなら行けるかもしれない。
そう確信しつつ俺は、また一歩前進した喜びを噛みしめながら次の手段を考え始めていたんだ。
まだまだ力を集めないと、そんな思いを胸に秘め。