無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

横「分かった、じゃあ後ろを向いて」

玉「なんで？」

横「いいから早く」



正面からなんて、出来っこないし。



玉「こう？」



仕方なく俺は望み通り、その身体を腕の中へ包み込んでやる。



横「これでいいだろ？」

玉「んふふっ、まるで惚れ合っている者同士みたいだね」

横「はあっ？」



からかってるのか？おまえ。



玉「わたに抱きしめられると、なんだかホッとする」



俺の方は、複雑な心境さ。



玉「ねぇ、わた」

横「今度はなに？」

玉「接吻って、どんな感じがするんだろうね」

横「なっ!?」

玉「してみたいなぁ」



とたん裕太は俺の腕をギュっと掴み、上目遣いで顔を後ろへ向け。



横「‥‥っ」



物言いたげに見つめ…



横「ダメっ、それは聞く耳もたない」

玉「どうして？」

横「試しにやってみるものじゃないし」

玉「わたは俺のこと好きじゃないんだ」

横「そういう問題じゃ」

玉「じゃなに？」



一体どうしたっていうんだよ？らしくないじゃん。



玉「千賀は宮田のことが大好きで、もちろん兄さまも」

横「んっ？」

玉「ガヤと同じ眼をし想っていてさ」

横「それがなんだっていうわけ？」

玉「俺にはそんな人」

横「なにを突然」

玉「だって」

横「みんな裕太のこと大切に思っている太輔も宮田やミツだって」

玉「それは弟としてでイザとなると惚れている相手が一番大事、俺のことは二の次じゃん」

横「裕太」