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桜花楼の恋

第16章 貫く強さと心

“放っておけへんのやイジらしゅうて”

健永か、また随分と思いきった事を。

みんな同じ、必死で自分の想い貫こうとしている侍も町人も関係ない。

分かった傍にいてやれば、どうせ亮太もそこにいるんだろタマを見守りながら。

加賀へ向かっている宮田一座の一行、共にいるのが健永・タマ・亮太・丸。

わたはその加賀藩に、そして江戸には郁人・トッツー五関・ハッシー・ニカ。

カメはそろそろ戻る頃だろうし本当に上手く行くのか



亀「本舞台は尾張、そこで勝負を賭ける」



こんな状況で全員が集まれるとでも?

不安はある、しかしやるしかない俺と北山が一緒に暮らせるようになる為には。

そう思っていた矢先…

手元で割れた碗に沸き上がる不吉な予感を打ち消しながら。

信じるしかないんだ、クッ

俺は、改めて気持ちを奮い立たせ前を見つめていた。

明日へと繋ぐ橋は自分らで作らなければ、なんも状況は変わりはしないんだと。

心で強く思い━




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