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桜花楼の恋

第19章 優しさと温もり



横「心配しなくても翔に後をつけさせている」

五「北山に会わす顔がない、そう言っていたらしい」



バカ、んなこと気にしなくてもいいのによ。



戸「でもそれだけじゃないんじゃない自分だけ一緒に行けないのが」

河「寂しいんだろうな」

一同「‥‥‥」

河「おっと湿っぽくなっちまった、ハハッ」

戸「そっ、そうだね今日は晴れの日なんだから明るく行こう」

五「まずは郁人の店へ、なっ?北山」

北「なんで加賀の屋敷へ行くんじゃないの」

橋「いいから、いいから」

北「ん?」



久しぶりの江戸の町━



「よっ、河合の若旦那」

「五関さんとこも相変わらず仲良しだねぇ」



気さくに声をかけて来る町人たち、そんな光景に心が安まる



橋「ここだよ、ニコッ」

北「でっけぇ店だなぁ」

福「お待ちしていました、ささ中へどうぞ」

戸「ほら入って」

北「あぁ」



が、何故だかみんな怪しい笑みを浮かべ。



福「こちらへ」



通された奥の部屋、その障子を福ちゃんが開けた次の瞬間。



瑞希「あっ、兄ちゃんだぁ兄ちゃーん」

龍也「‥‥っ」



ダダダッ!

龍也・瑞希!?お前らなんで、ここに。

ギュッ!



龍也「兄ちゃん兄ちゃん会いたかったよぉ」

瑞希「ふっ…えーん」

北「あ、ギュッ、くっ」

辰「良かった、良かった」

北「…説明‥してくんね」

瑞希「僕たち、ここのうちの子になったの ニコッ」

北「へっ?」



と、そのとき。



「よぉ宏光、元気そうじゃん」



お前は源太!



源「噂は聞いていたが、さすが俺の見込んだ奴のことだけはある誇りに思うぜ」



それは、思いもかけない弟達との再会だった。

予想だにしていなかった…




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