桜花楼の恋
第3章 つかの間の休息
・千賀side
今、俺の目の前にはどうしようもないくらいにドヨーンと落ち込んでいるニカがいた。
ニ「はぁ」
宏光の初だしをどこの誰とも分からない若侍に奪われてしまい。
ニ「あと、もうちょっとだったのになぁ」
いや、かなり無理があったと思う全く相手にされていなかったし。
ニ「なぁ、千賀」
千「んっ?」
ニ「これからも買えるチャンスがあるかな?」
千「えっ」
まだ諦めずに頑張る気!?
千「さぁ、なんとも言えない」
ニ「どうして?店だしするようになったんだから明日また来れば」
千「あのお侍さん次第じゃない?」
ニ「それって、どういう」
千「あのなニカ」
しゅっちゅう遊びに来ているわりには、まったく郭の流れが分かっていないニカに。
俺は、ここでの男娼の仕事がどんなふうに成り立っているのか話して聞かせた。
まず、売られて来た日から大抵は宏光やハッシーみたいに。
太夫に付き行儀作法や決まり事などを教わる。
それから初だしの日を迎え…
が、これは器量によっては郭側で既に相手を決めている場合が多く宏光とトッツーもそう。
狙っていた客に気に入って貰えなかったときは、高値で買ってくれる客へ売ることになっているんだ
そして、ここからが大事。
実際、寝てみて買った客が気に入るか気に入らないか、もし気に入ったなら。
そのままお得意さまになること間違いなし、上手くいけば太夫だ。
つまり、そうなったらニカの年齢では手が届かない存在になってしまう。
太夫を買うには、かなりの値が張るうえ加えて本人には拒否権が与えられているから。
凄いだろ自分で客を選べちゃうんだぜ、但しやっかいな問題が1つだけあるんだけどね。
必ずしも、初だしの相手が太夫になるきっかけを作ってくれるとは限らないのに。
何故だか初めての相手だけ、太夫でも断ることはできない決まりになっているんだ。
手付けの旦那と言われてさ、それに苦労している解りやすい例がトッツー。
可哀相に、トッツーは初だしのとき本当は違う客に買われる予定だったのが手違いからかその日は来なくてよ。
一番高値で値を張った客に買われてしまったんだ。
そいつがとんでもない奴で、今でも酷い目に遭っているらしい。
今、俺の目の前にはどうしようもないくらいにドヨーンと落ち込んでいるニカがいた。
ニ「はぁ」
宏光の初だしをどこの誰とも分からない若侍に奪われてしまい。
ニ「あと、もうちょっとだったのになぁ」
いや、かなり無理があったと思う全く相手にされていなかったし。
ニ「なぁ、千賀」
千「んっ?」
ニ「これからも買えるチャンスがあるかな?」
千「えっ」
まだ諦めずに頑張る気!?
千「さぁ、なんとも言えない」
ニ「どうして?店だしするようになったんだから明日また来れば」
千「あのお侍さん次第じゃない?」
ニ「それって、どういう」
千「あのなニカ」
しゅっちゅう遊びに来ているわりには、まったく郭の流れが分かっていないニカに。
俺は、ここでの男娼の仕事がどんなふうに成り立っているのか話して聞かせた。
まず、売られて来た日から大抵は宏光やハッシーみたいに。
太夫に付き行儀作法や決まり事などを教わる。
それから初だしの日を迎え…
が、これは器量によっては郭側で既に相手を決めている場合が多く宏光とトッツーもそう。
狙っていた客に気に入って貰えなかったときは、高値で買ってくれる客へ売ることになっているんだ
そして、ここからが大事。
実際、寝てみて買った客が気に入るか気に入らないか、もし気に入ったなら。
そのままお得意さまになること間違いなし、上手くいけば太夫だ。
つまり、そうなったらニカの年齢では手が届かない存在になってしまう。
太夫を買うには、かなりの値が張るうえ加えて本人には拒否権が与えられているから。
凄いだろ自分で客を選べちゃうんだぜ、但しやっかいな問題が1つだけあるんだけどね。
必ずしも、初だしの相手が太夫になるきっかけを作ってくれるとは限らないのに。
何故だか初めての相手だけ、太夫でも断ることはできない決まりになっているんだ。
手付けの旦那と言われてさ、それに苦労している解りやすい例がトッツー。
可哀相に、トッツーは初だしのとき本当は違う客に買われる予定だったのが手違いからかその日は来なくてよ。
一番高値で値を張った客に買われてしまったんだ。
そいつがとんでもない奴で、今でも酷い目に遭っているらしい。