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萩谷「まだお傍にいたかったのに、ｸｯ」

北「会えなくなるわけじゃないし、ﾌｯ」

萩谷「はい、ﾋｸｯ」

北「腕を磨いて待ってろ、またきっと呼んでやるから」

萩谷「かしこまりました」

北「岸」

岸「はっ」

北「慧悟を宜しく頼む」

岸「お任せを」



ふたり加賀へと帰って行き、残ったのは。



安井「凄いお方ですね御台さまは」



取り調べの日━



奥「二人は今日より私の腰元となりました、よって手出しは無用」

侍女「はっ」

家臣「しかし御台さま」

奥「この者たちを裸にするということは私をするのと同じ」

家臣「そっ、それは」

奥「出来ますか？そちに」

家臣「ははぁーっ」



また、借りがデキてしまった。



京本「とにかく二度とこのような事がないよう」



だな、もう１回あったら騙しきれない。

しかし━



沙希「綺麗なお肌ですね」

北「沙希」

沙希「はい」

北「人を好きになったことはあるか？」

沙希「私はくの一ゆえ」

北「俺の知っているやつに男のなりをし若君に仕えていた忍びがいたっけ」



ﾁｬｯﾎﾟﾝ！



沙希「お背中お流し致します」

北「が、今は愛しい男と一緒にいる」



ｻﾞﾊﾞｧｰｯ！



北「子を宿し、ﾌｯ」

沙希「宏姫さま」

北「んっ？」

沙希「女の幸せとは子を産むだけではありません」

北「じゃお前にとっての幸せとは一体なんなんで」

沙希「今は貴方さまに仕えている事でしょうか、ﾆｺｯ」

北「分からない女」

沙希「ｸｽｯ」



今回のことで。



「怪しい、なんか府に落ちない」

「調べましょうか？」

「頼む、くれぐれも慎重に何分にも御台さまがお傍についておるゆえ」

「分かりました」



疑惑の目を向けている家来衆がいたとは俺は思ってもみないでいたんだ。

自分に対し━