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桜花楼の恋

第4章 馴染んでく身体

北「んああっ、いっ、あっいぃーっ」



とうとう俺は、その言葉を口にしてしまう。



藤「ふっ、やっと言ったな」



とたん藤ヶ谷は嬉しそうに微笑み。



藤「もっと言え北山」

北「ふああっ、いっ、あぁいい」

藤「もっと、もっとだ」

北「あぁ、勘弁、あぁ、いいってばぁ」



んなんで、どうして止まらねんだ。



北「うっあ、そこ、あぁ、堪らね」



勝手に言葉が出てしまう、ズブブブッ!



北「ひっあっ、うあぁーっ、いっ、あぁ」

藤「素直に俺を受け入れた気分はどう」



パンパンパン―



北「あっあっ、激し、あぅ壊れる、溶けちまうぅ」

藤「それくらい感じているってことか」



ヌチャ、ヌチャ、ジュプ、ジュプ!



北「んああぁ、んだめだ頭が、おか、しっ、俺、俺はぁーっ」

藤「なんだ言ってみ」



もう前の自分には戻れない…



北「…きっ‥気持ちいぃ…藤ヶ谷‥藤ヶ谷あぁーっ」



なら、お前の腕の中へ堕ちていってやるさ。



藤「よしイケ」

北「うああっ、ひぃーっ、あぁ、ビクッビクッ」



ズゴッ、ズゴッ!



藤「そして俺のを受け止め昇天してしまえ、クッ」

北「ぁ…ビクンビクン」

藤「…っ、ハァハァハァ」

北「あぁ…あ」



流れ落ちる涙はなんなのか



藤「泣くな、フッ」

北「…て‥ねぇよ…ヒクッ」

藤「これでお前も完璧に男色の仲間入りさ」

北「ちげぇ‥グスン」

藤「どこが気持ちよかったろ?ニコッ」

北「んでも惚れてるわけじゃねぇもん、クッ」

藤「それもすぐに分かる」

北「お前それしか言わねぇな、キッ」



俺には分からなかったけど。



藤「自分で気づけ、そして思い出せば全てが分かるから、ニコッ」



更に藤ヶ谷は意味深なことを言い。



北「なに言ってるんだか」

藤「ふっ、風呂入って寝るぞ」



身体は自然と慣れてしまうもの肝心なのは心…か‥フッ

まだまだ迷走は続いてく、いつまで?誰も答えることは出来ない。

なぜなら見つける事ができるのは自分しかいないから、そうだろ?宮田俊哉。

千賀の心を捉えて離さないあいつに、なんでだか俺は無性に会いたくなり。

その思いを抱えたまま眠りについた、お決まりの如く藤ヶ谷の腕の中に包まれて。




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