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桜花楼の恋

第6章 兄弟の絆

・千賀side

うっおぉーどうなってるんだ!?これ?



千「大変だ大変だぁ大事件だぜ宏光、宏光うぅーっ」



ドタドタドタ!



番頭「いったい何事ですか坊ちゃん」

旦那「煩いぞ健永いま何時だと思っている、そろそろ郭を開ける刻限だってことくらい、お前だって知っているだろう」

千「すっ…すみま‥せん」



そぉーっと、そっと。

怒られちまった、あはっ、親父に…キョロキョロ

もう大丈夫かな?よし。



千「宏光うぅーねぇ聞いてぇ」



ドタドタドタ!



橋「どうかしたの?坊ちゃん」

千「一大事だってハッシーすっげぇ事が起きたんだ」

五「なになに?」

塚「俺達にも教えてよ」

河「これだけ大騒ぎして当然聞かせてくれるよな」

千「ぁ…まぁ‥ハハッ」

戸「まずは北山のところへ行く前に俺の部屋へどうぞ千賀の坊ちゃん、ニッ」

千「ぅ…うえっ」



なんかトッツー変わった、意を含んだ笑い方するようになった気がする、アハハッ



五「で、何があったわけ」

千「実は宮田が」

河「んっ?」



俺は、みんなに昼間の出来事を話して聞かせたんだ。

すると━



五「待って言っていることが支離滅裂で、よく分からない」

戸「もう少し簡単に説明してくれない」

千「だから宮田は人気役者だったんだよ」

塚「知ってる、あいつが帰って来た次の日に町でビラが配られてた」

五「そう言えば」

河「これだろ?」



と、河合の若旦那がおもむろに懐から紙を取り出す。



河「トッツーに見せようと思って持って来たんだ」

戸「へぇ当代きっての人気役者、宮田俊哉って書いてある」

橋「凄いじゃん」




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