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蜜蜂オヤジ。

第8章 直飲み。

主婦の朝は早い。


特に小学低学年に子供が成長するにつれ
どんどん朝が起きなくなる…

カケルって
こんなにも
朝が弱かった?
赤ちゃんの時なんて
朝早くから起きて
ご機嫌で
ハウッ……アーアー…!なんて
声を出して
一人でご機嫌な時期もあったのに…


『カケル!いいかがんに起きなよ!』
と背景に雷が鳴り響く絵がピッタリな雰囲気で
お越しにかからないと
マジで起きなくなってきた…。

でも
桜はそれも幸せかなと
いつも自分に言い聞かせる。


夫の薫はさらに
それに輪をかけるほどの
僕ちゃんでいまだに
一人では朝のしたくすらできない


『ママ。ハンカチ~! ママ、ネクタイどっちがいい?』
毎朝
桜はそんな朝の時間を過ごしていた
おまけにテルが生まれてからは
そこにテルの世話までが追加される…


だから内心…

薫が海外赴任の話を
もって帰ってきたときに
心のどこかで
世話のかかるおっきい子には悪いけど
ちょっと海外でたくましくなって帰ってきて!

私はそれまで
カケルとテルの育児に専念するわ
というキモチモ生まれていた…。


しかも…
カケルの面倒も見てくれるかなと
期待していた
薫の父である大作は
桜の予想以上に
優しく逞しく…
ファザコンの傾向のある
桜にとっては
マサにベストパートナーだったのだ!

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