こんなとこじゃイヤ!
第3章 再会
「冬樹さん…この車買ったんですか。物凄く高そうですよね?」
「そんなことないよ?どう乗り心地は?」
「最高に良いです!でも俺なんかがいいんですか?冬樹さんなら素敵な彼女さんがいても、おかしくないのに…」
自分で言ったことなのに、妙に落ち込んでしまう。
本気で彼のことが好きだから。それゆえに、不安が生じてしまうのだ…
「そんな人いないよ。これでも真琴くん一筋なのになぁ…俺て結構一途だよ。自分で言うのもおかしいけどね。」
「俺も……冬樹さんのこと大好きです」
真琴なりの精一杯の告白だった。
今まで誰かに恋して、気持ちを打ち明けるなんてなかった。
「そんな可愛いこと言わないで、今すぐにでも食べたくなる…」
ありえないくらいに早鐘をうつ心臓。
益々赤くなる自分の顔が恥ずかしくて、顔を隠すように俯いた。