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◇道中◇

「あの、大丈夫ですか？」

「はい、おかげ様で」

「良かった」

彼の質問に答えると、彼は笑顔で俺の前に来る。

「梅田喫茶店のスタッフさんですよね？」

「はい」

「あ、僕は文月隼と言います」

「俺は、七瀬信長って言います」

俺と文月さんは、お互いに自己紹介をしあう。

「文月さん、何故ココへ？」

気になってたので、聞いてみる事にした。

「七瀬さんの事が気になって、仕事が終わる頃まで本屋で時間潰してまた喫茶店の近くまで来たんですよ」

俺の事が気になってって？

どういう事だ？

「そしたら、七瀬さんが喫茶店から出て来るのが見えて話しかけるタイミングを見計らいながら、追いかけてたらさっきの状態ってわけです」

「そうだったんですか
あと、俺の事が気になったってどういう…？」

そう聞くと、文月さんはニコッと笑顔を向ける。

「言葉通りですよ
僕は、あなたの事がずっと気になってたんです」