テキストサイズ

きみの一閃で目覚めた恋心

第2章 ~告白のメッセージ~

文月さんは、さらに一歩前へ近付く。

「僕の勘違いなら申し訳ありませんが
七瀬さんって、僕が喫茶店に来る度に僕の事チラチラ見てる時ありましたよね?」

「えっ…。」

あれ…?

気付かれてたんだ…。

「す、すみません…。」

文月さんに謝る。

「謝らなくて良いですよ
僕も、七瀬さんの事を見てたので」

「俺の事を?」

「はい
あなたが、新人の頃くらいからずっとです」

そんな頃からなのか。

「覚えてないかもしれないですが
あなたが最初にオーダーを取ったのが、僕のだったんですよ」

「そうなんですか?
すみません、覚えてなくて…。」

「構わないですよ
緊張気味で教育係の人に教えてもらいながら、オーダーを取る七瀬さんの姿を見て自分も新人の頃を思い出してたんです」

文月さんは、一瞬だけ竹刀を収めてる竹刀袋を見てすぐに俺に視線を戻す。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ