テキストサイズ

きみの一閃で目覚めた恋心

第1章 ~一閃のプロローグ~

「突然で悪いんだけど、金貸してくんねえか?」

「俺達、遊ぶ金がなくて困ってんだよ」

うわぁ、今時そんな古い仕方で恐喝しようとする輩が、未だに居たなんて軽く衝撃だ…。

「すみませんが、人に貸せるお金は持ち合わせてないですし少し急いでるので」

「おい、待てよ!」

前を向いて歩き出そうとすると、片方のチンピラが怒鳴った。

「良いから、財布出せよ」

「本当に持ってないか確かめてやるよ」

「は…?」

チンピラ2人は、俺に詰め寄ろうとする。

ヤバい、逃げないと…!

「ちょっと、何やってるんだ!?」

「えっ?」

「あぁ?」

「なんだぁ?」

その時、叫び声が聴こえたのでチンピラ達の後方へ視線を向けると、竹刀を構えた俺が気になってる男性客が立っていた。

「え、どうして…?」

どうして、こんなところに…?

「誰だ、テメェは!」

「関係ねぇ奴は、引っ込んでろ!」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ