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ドラクエらんど【そらお編】

第2章 ドラクエらんど【そらお編】




そらおは言葉を失った。
燃えていくログハウスを瞳に焼き付ける。



「アイコ……」












「……そらおじいさん!?」



闇の中、サンタミュロースの声が響いた。
ログハウスの明かりはもう、ない。
焦げた廃材の中で佇むそらおの姿を見つけ、サンタミュロースは慌ててソリから飛び降りた。



「そらおじいさん! 何があったの!?」

「おお、サンタか」



そらおの声は落ち着いていた。



「きょぬーのオネエチャンを連れてきてくれたかの」

「……ログハウスが……」

「ちょうど良かった。少しばかり寒いからの、パフパフしてもらいたかったんじゃ」

「…そらおじいさんのっ……大切な場所がっ!」



平然を装ってるそらおだが、悲しくないはずがない。いつも逞しく見えるその姿からは哀しみが伝わってきて、サンタミュロースは声を詰まらせながら涙を流した。




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