嘘つきな唇
第8章 *永遠の愛*
……おそらく……
今日の私は人生で一番綺麗なのであろう……
……自分でも……びっくりする程見違えた……
「……お母さんどう?……綺麗かしら?……」
「……あ、雪奈……とっても綺麗よ……」
「……とっても素敵ですわ♪……
やっぱり結わえて正解でしたわ♪」
「……そうですね……
あの娘をこんなに綺麗にして頂いて、
ほんとに有り難うございました……」
「……いえいえ♪……
モデルが素敵でしたから♪
ではこれで完成でよろしいかしら?……」
「……雪奈は気に入った?……」
「……ええ……
お母さんとっても♪あの、
ほんとに有り難うございました。」
「……いえいえ♪……ほんとに、
本日はおめでとうございます♪」
「有り難うございます♪
「……あの、お幾らですか?……」
「1万2千円になります。
ティアラはお祝いに私が差し上げますわ♪」
「……えっそんな……いけません……」
「……大丈夫ですよ……気持ちですから♪」
「ほんとによろしいんですの?」
「……はい♪……」
「あの、有り難うございます。」
「……では私はこれで……失礼致します。」
「はい。有り難うございました。」
「……雪奈……とっても綺麗よ……」
「……やだお母さん……泣くの早いわよ……」
「……そうね……
さ、お父さんに挨拶しなさい。」
「……ええ……」