
放課後は保健室で
第4章 ぶたさんは見ていた
ふわっと耳元にかかる息はとても熱い。
「前来たとき言ったろ?襲われる覚悟で来いって」
ゾクゾクと震えがはしる。
綺麗な目は怪しい光をたたえており、離したくても絡め取られた視線を外すことは出来なかった。
「そんなん冗談だって…」
「俺は本気だったけど?」
有無を言わせぬ強さで何も言えなくなる。
頭上でまとめられた手を動かしてみるが虚しい反抗に終わった。
「暴れんなよ、手ぇ疲れた。」
そうだ、と先生は呟いてネクタイに片手を添える。
「ちょ、まさか…」
