
放課後は保健室で
第5章 余熱で3分
普段見えない星星に感動して西の空を振り返る。
上手くいけば冬の星座たちも見えるかもしれない。
こんな暗い中、私が、余所見して歩いちゃいけなかったんだ。
気づけば。
ガンっと言う鈍い音がして。
「いったああっ!!」
もろ体の前面を何かに打ち付けた。
「おいテメえ!!何人の車にぶつかってんだ!!俺の愛車だぞ!?傷ついたらどうする!?」
目の前には黒塗りの大きな車があって、その向こう側から罵声が聞こえる。
黒だったから闇に溶けて見えづらかったんだ、と一人納得。
