テキストサイズ

放課後は保健室で

第6章 泣きっ面にぶたさん



だけど無邪気に眠るその安心しきった寝顔を見るとそんな気も一気に失せて、変わりに赤ん坊を見守る母親みたいな気持ちになる。


っとに恐ろしい女だ。


くるくる跳ねた髪のどっか抜けてるあいつを思う。


…………似てないな。


あの人はもっと落ち着いて、計算して動いていた。


懐かしい人を思い出していたとき、5時間目の終わりを告げるチャイムが鳴った。


5時間目はたしか2年の体育があった。


誰か怪我したやつ、こねえかな。


さっきのみたいのはゴメンだけど。


その時、バタバタと廊下を走ってくる足音が聞こえた。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ