放課後は保健室で
第7章 help!!
立ち上がって彼女と共に保健室を出る。
一応職員不在のカードをかけておいた。
「柴崎さんを見つけたらここに連絡してください。間違ってもひとりで行かないでくださいよ?」
プライベートのケータイ番号をポケットからだした紙に書いて彼女に渡す。
ちょっと躊躇ったが、この子なら彼氏もいるし信用できると思った。
「ありがとうございます。じゃあ私のも一応…」
俺が渡したペンでさらさらっと書いて渡してくれた。
番号の上に“望月 結”と走り書きしてある。
「じゃあ先生、お願いします」
「はい」
走り出した彼女とは反対側に向かう。
このときは未だ何故彼女が俺のところへ駆け込んできたのか疑問に思う余裕はなかった。