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放課後は保健室で

第9章 保健室で恋をしましょう




「…夢、じゃ無かったんですね」



掴まれていた手がゆっくりと離された。


そこには縛られた痕がクッキリと赤く残っている。


「こりゃしばらく痕残っちゃうな。内出血までしてるぞ。包帯でも巻いとくか?」


不意に白い掛け布団に水滴が落ちて染みが広がった。


続けて2滴、3滴。


「…お前泣いてんのか?」


ああ、バレてしまった。


今更だけどあの恐怖がよみがえってきたのだ。


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