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三角関係ときどき四角

第7章 心機一転

「医院の前を通学路にしていた
高校生の千夏に一目惚れをしました」


何か言いたくても言葉にならない。


隆哉は敬語を織り交ぜながら
しっかりとした口調で話を続ける。


「初恋でした。恋に不器用どころか
何も分からない僕は友人に千夏のことを
相談しました。僕としては千夏と
顔見知りになる程度でよかったのですが……」


友人たちの悪ふざけの延長か。


だからといって隆哉を許すことに
値するわけじゃないけど
同情の余地が無いわけでもない。

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