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◇富崎邸１階・玄関ホール◇

「あの、泉坊ちゃま
今日は、やっぱりお車で学校まで行きませんか？」

玄関ホールで、ロークが心配そうにしながら言う。

「昨日も言ったけど
ちゃんと、みんなと同じように電車で通うよ」

中学まで車で通っていたけど、高校からは電車で通うと決めた。

「しかし、駅までの道
駅ホームでの人混み、朝の通勤ラッシュ
泉坊ちゃまを、危険に晒すわけには…。」

見ての通り、ロークは心配性で過保護のとこがある。

出会った当初は、そうでもなかった。

「ロークは、気にし過ぎなんだよ」

でも、僕が小学生の時に一度だけ誘拐された事があり、その時はロークに助けられた。

「もしも、泉坊ちゃまに何かあったらどうしようかと思うと、胸が張り裂けそうなんです」

その出来事はあってから、ロークは僕に対して心配性になって過保護な一面を見せるように。