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快盗プリキュア

第1章 チョコレートパニック with マジカルバレンタイン

自分が一度もチョコをもらったことのない怒りと哀しみをぶつけるように人々を襲う。

「世の中にはそんな哀しい男もいるんだぞ~。少しは気を遣え~。お菓子屋の策略なんぞに乗って浮かれてるんじゃね~ぞ、こら~」

「ん、もう。怪人の世界からやってくるヤツって自分がモテないことを逆恨みしてみんなに迷惑をかけるようなおバカさんばかりなの?」

香澄は怒りにわなわなと震えて拳を握りしめる。ちょっと前の去年のクリスマスにクリスマスの怪人がクリスマスを苦しみますに変えるためにやってきたのを思い出した。

その時は聖なる国からやってきたトナカイに力を与えられて香澄がマジカルサンタとなってクリスマスの怪人をやっつけてみんなのクリスマスを取り返した。でも、マジカルサンタはクリスマス限定の戦士だし、トナカイも聖なる国へ帰ったから今の香澄に怪人と戦う力はない。

「ワハハ、バレンタインなんぞに浮かれる愚かな女どもめ、天罰を受けるがいい」

バレンタインの怪人が香澄たちに向けてビームを放つ。

「危ない」

美空と来海は香澄をかばうように立ちはだかってビームを受けてチョコになってしまった。

「美空ちゃん」

「ワハハ、次はお前の番だ」

バレンタインの怪人の魔手が香澄にも迫る。が・・。

「よくもチョコにしてくれたわね~。全力ファイトで百倍返しよ~」

「自分がモテないのを逆恨みしてヤツ当たりしてみんなをイジメるなんて許しません。恥を知りなさい」

チョコを打ち砕いてキュアアスリートとキュアアーティストが盛大に登場した。

「お、おのれ~。何者だ、キサマたちは」

プリキュアの登場にバレンタインの怪人は思いっきり焦っている。

「全力ファイト、キュアアスリート」

「芸術は革命と衝撃、キュアアーティスト」

ふたりのプリキュアはカッコよくポーズを決めると見つめ合って交差するように歩く。

「ふたりは快盗」

「ふたりはプリキュア」

そして手を繋いでバレンタインの怪人を睨む。

「聖なるバレンタインは快盗プリキュアが取り返します」

快盗プリキュアの名乗りポーズがカッコよく決まった。

「おのれ~、人生で一度もチョコをもらったことのない怒りをくらえ~」

バレンタインの怪人はチョコレート爆弾を次々に投げつける。なかなかに強力な爆弾にプリキュアは追い詰められる。

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