テキストサイズ

ココロノソラ

第35章 恋は忘れられない香りばかり




昼を過ぎているというのに裸で好きな人と抱き合ってベッドにいる。

幸せすぎてバチが当たりそうだ。

「雅紀さま…」

「ん?」

「もうすぐですね。アメリカ。」

「そうだなぁ。にのちゃんともお別れだね。」

2ヶ月後、雅紀さまは会社を背負ってアメリカに旅立たれる。
アメリカには既に専属の執事は決まっていてもう俺の出る幕はない。

仕事が無くなった後どうなるかも分からない。
自暴自棄になってどうにでもなれと思っている自分もいる。

「また、会えますか?私たち。」

「会えるよ。会いに行くよ。」

即答してくれて嬉しくて涙が出そうになる。

「俺、ずっと待ってるから。向こうで浮気したら許さないからね?愛してるよ、雅紀。」

すんなり出た 愛してるの言葉と躊躇してた雅紀呼び

「俺も愛してる。」

優しいキスは甘くて
触れる髪からは愛おしい匂いがする。

この匂い忘れたくない。

永遠なんてない。
出会いと別れを見てきた自分はもうメンタルが弱くならないようにこれを心に刻んで生きて来た。


でも貴方との恋は永遠で、この先もずっと別れというゴールを遠ざけて
いずれは2人で永遠の誓いのゴールテープを切る。

まだまだこれから。

これからもずっと。


fin.

ストーリーメニュー

TOPTOPへ