テキストサイズ

ココロノソラ

第5章 証。


道中ひとことも喋らず着くまで難しい顔をしていた。



手はずっと繋いだままで。



智くんの部屋に通されるとお互い向き合って




「言ってくれてありがとう。
俺さ、翔はあんまキスとかしたくないのかなって勝手に思ってて...ごめん。」




「智くんは悪くないよ、謝らないで。」




「翔は俺のものって証明させて?」



「うんっ...」



ふっと体重がかかってきて抱きしめられる。




密着している体からは激しい心臓の音が伝わってくる。



智くん緊張してるんだ...



「 翔、好きだよ。大好き」


「俺も好きっ...///」



「1度でいいから智って呼んで?」



「さ、智っ...///」



「ふふっ…、可愛い。」



ふにっと唇が重なる。


キスってふわふわして気持ちいいんだ。




「翔とのキスやばい...////
じっとしててね。」



シャツの襟をぐっと下げられて胸の上辺りに
ピリッと痛みが走る。


これってもしかして...



「これで証付けたよ。
安心して?見えないとこだから。」




自分では見れないけど触れてみて
嬉しい と思った。




「俺も付けたいっ...」



上手く出来なくて薄くしか付かなかったけど
何度も上書きしたらいいと智くんは喜んでくれた。





これで少しは智くんに群がる人たちに大して不安感を抱かないようになるかな。



きっと大丈夫だよね。



ちゃんと証をくれたから。



fin .

ストーリーメニュー

TOPTOPへ