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ココロノソラ

第7章 H A P P Y


M side




放課後のグラウンド。




一時も静まることのないこの場所で
ひたすらに追いかけてしまう人がいる。





でも、それは片想いじゃなくて




「潤、わざわざ来てくれたんだ」



「うん、待ちきれなくて(笑)」



「ふふっ、嬉しい。」



ほら、俺をちゃんと見てくれる。



結ばれている恋。


·


午後7時。
そろそろ終わる頃かな。



「 あっ ...」




ふふっ、走らなくていいのに



「潤、お待たせ!」



「翔くん、お疲れさま」



「今日は俺んちだな、ゆっくりしてってよ、
ちゃんと着替えとか持ってきた?」



「ありがとう。
ちゃんと持ってきたよ(笑)」



「それならよし、いこっか」




当たり前のようにぎゅっと握られる手



「どっちも冷たいや(笑)」



暗い冬空に、はにかむ姿がどうもいとおしい。

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