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緑×黄色=!?

第1章 寒い冬は…

A side

夜も遅い時間だというのに玄関からガチャガチャと音がする

「今日…来るって言ってたっけ?」

疑問に思いながらもソファーに座りテレビを見る

ガチャ

リビングのドアが開いて出不精のはずの可愛子ちゃんが入ってきた

「どーした、ニノちゃん?こんな夜にぃ!?」

ダダダっと普段は全く見せない俊敏さで駆け寄って来るとバッとソファーを乗り越えて急に跨って座って来る
その勢いに押されてると…

「ぎゃぁぁぁ!!!!」

ズバッとニノちゃんの氷のような両手が服の下に滑り込み背中にピタッとくっつけられた

「はぁ〜生き返る〜」

「ニノちゃん!?俺は心臓止まるかと思ったよ!?」

俺と向き合うように跨って座るニノちゃんは死ぬほど可愛い
普段なんてエッチの最中でもない限りこんなにピッタリとくっついて跨って来ることなんてない

でも…でも!!!!

「つめたぁぁぁい!!!!」

ソファーと背中の間にあるニノちゃんの手は本当に冷たくてどんどん俺の体温が奪われる(泣)

「なによぉ…俺の可愛い手がこんなに冷たくなってるのよ?温めてやろうと思わないの?」

ぷぅと可愛らしい頬っぺたを膨らまして拗ねてみせるけどやってる事は可愛くない!!!!

「…暖をとるためにこんな夜にわざわざ来たわけ?」
「そう。寒すぎたね。ゲームで俺のポテンシャルが発揮できないレベルだわ。一大事だよ」
「そりゃぁ一大事だわ…ってなるか!!!!」

ニノちゃんの背中にピッタリとくっつけられてる手を無理やり抜き出し、軽い体をぺいっと横に投げる

「んな!?俺のホッカイロ!!!!」
「おい!!!!」
「相葉さん…俺が可哀想じゃないのか?俺の可愛い手がこんなに冷たくなってるのに…俺の体がこんなに冷えてるのに…その高い体温を最大限に発揮するのは今だろ!!!!」

プルプル震えながら熱弁してるがそうはいかない

「可哀想!?俺の背中が可哀想だわ!!!!そんな冷たい手を急に押し当てられて…心臓止まるわ!!!!」

まさか夜中にこんな事で争うとは…

「相葉さん…その体温…分けろや…」

ジリジリと低い姿勢で迫って来るニノちゃん

「待て…話し合おう…」

ジリジリとソファーで後退りする俺…

主導権を握るのはどちらになるか…

負けられない戦いがここにある…はず

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