貴方の涙は俺が拭くから ON
第10章 吐き通せなかった嘘3 智
「ごめん・・・」
「何で 謝るのよ・・・別にアンタに嫌われたら生きていけないってワケじゃ無いし。
俺、そんなの平気だから・・・」
「・・・だったら、何で泣いてんだよ」
「・・・目にゴミ入っただけ。それとも、何?アンタに嫌われてると知って 俺が悲しんでるとでも思ったの?
・・・はは、残念でした、俺は・・」
「嫌い嫌いってうるせーな、誰が嫌いだなんて言ったよ?」
頭の隅の方で、もう一人の俺がわーわー騒いでる
“ ダメだ、言うな、取り返しのつかないことになるぞ ”って
でも、俺は ニノを抱く腕にますます力を込めて、その頭を俺の肩に押しつけた