貴方の涙は俺が拭くから ON
第10章 吐き通せなかった嘘3 智
図星を指されて ぐっと詰まる
「・・・・・・」
「俺の気持ちだけ言わせといて、そりゃないだろ、って感じなんだけど・・・」
「は?そんなもん、言わせた覚えも、
てか 聞いた覚えもないけど?」
「言わなくてもわかってんだろ、おっさん」
「おっさん言うな、そんなの知るか」
「俺、20年も前から アンタに100万回、
好きだ好きだって言い続けてるわ!」
「そんな“好き”なら俺だって言ってるし!」
「そんな“好き”じゃねぇから 困ってんだろ!」