
貴方の涙は俺が拭くから ON
第32章 言わなくちゃいけないのに1 ニノ
「マジな話、大野さんさ・・・ホントは俺の事なんか
好きじゃないんじゃないかな、って 自信なくなるよ」
「智くんは はっきりニノのコト好きだって
言ってくれてるんだろ?そこは疑っちゃダメだと思うけど」
「だって・・・。じゃあどうして抱きしめただけで
吐き気催す程 拒否反応するの?
全身で“あっち行け!”って言われてる気がするんだけど」
「何か理由があるんじゃない?あの人 自分の気持ちとか説明するの苦手だから 分かり難いかも知れないけど、俺の目には 智くんの気持ちはちゃんとニノに向いてるように見えるよ。大体そう言う事で嘘吐ける人でもないし・・・。ニノの気持ちも分かるけど 今まで何年も待ってたんだから もう少し気長に待ってみたら?」
「・・・そうは思うんだけど・・・」
ハァァ・・・、
俺ってこんなに肺活量あったんだ?って
自分でも驚くほど 大きなため息を吐く
