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雪に咲く花

第14章 [番外編]誤解から始まる恋

男同士であっても気持ちに嘘はつけないか。
よしっ、決心したぜ。
「二人ともサンキューな。お蔭で決心ついたぜ」
「と、言うことは……?」
「気持ちを伝える決心がついたのか?まあ、玉砕したら残念会をやってやるからな」
「頑張って、颯人、失恋したあとは何かおごってあげるから」
二人とも、俺が振られること前提で応援しているようだ。
まあ、当然なのかも知れないが、もう少し前向きな言葉をかけてくれたっていいじゃないか。
まあ、いいや。
とにかく、俺は歩に告白することにきめたんだ。

学校名簿で彼の電話番号を探して電話をかけてみた。
何度か、発信音が鳴ったあと、受話器をあげる音がして声が聞こえた。
「はい、吉村です」
歩の声だとすぐに気づいた。
「あっ、俺だ。本郷だ」
「本郷先輩!?どうしたんですか?」
歩が驚いた様子だ。
「この前のクッキーうまかったぜ。それに……会って話したいことがあるんだ」
「話っていったい?」
「とにかく会って話したいんだ。明日、学校終わったら一緒に帰らないか」
とにかく、放課後待ち合わせして、そのときに告白をすることにした。

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