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雪に咲く花
第18章 崩れていく幸せ
「おぉ!歩じゃないか」
同性ながら、颯人の恋人の歩だったのだ。
「颯人さん、大丈夫ですか?心配したんですよ。あっ、雪斗さんも、こんにちは」
女性的な端正な顔立ちを雪斗の方に向けて会釈をする。
「やあ、歩ちゃん、颯人、こんなんだから退屈してるんだ。慰めてあげてよ。じゃあ、おじゃましちゃ悪いから帰るよ」
「そんな、おじゃまだなんて……。せっかく来たんだし、まだいいじゃないですか」
「いや、こいつの言う通りだ。おじゃま虫は帰っていいぞ」
「ちぇ!せっかく気をきかせてやってんのに」
「じゃあ、雪斗またな」
「颯人も、歩ちゃんと仲良くな」
病室を出てから、お互いの思い人と、笑いあう姿を見て、雪斗は颯人たちを羨ましく感じる。
自分たちも、ついこの間まで、当たり前のように楽しく過ごしていたのだとおもうと、寂しさを感じた。
もう一度、亘との時間を取り戻したい。
そう願うばかりであった。
同性ながら、颯人の恋人の歩だったのだ。
「颯人さん、大丈夫ですか?心配したんですよ。あっ、雪斗さんも、こんにちは」
女性的な端正な顔立ちを雪斗の方に向けて会釈をする。
「やあ、歩ちゃん、颯人、こんなんだから退屈してるんだ。慰めてあげてよ。じゃあ、おじゃましちゃ悪いから帰るよ」
「そんな、おじゃまだなんて……。せっかく来たんだし、まだいいじゃないですか」
「いや、こいつの言う通りだ。おじゃま虫は帰っていいぞ」
「ちぇ!せっかく気をきかせてやってんのに」
「じゃあ、雪斗またな」
「颯人も、歩ちゃんと仲良くな」
病室を出てから、お互いの思い人と、笑いあう姿を見て、雪斗は颯人たちを羨ましく感じる。
自分たちも、ついこの間まで、当たり前のように楽しく過ごしていたのだとおもうと、寂しさを感じた。
もう一度、亘との時間を取り戻したい。
そう願うばかりであった。
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