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雪に咲く花

第22章 本物の悪魔

亘が学校に赴任してきた時は、記憶に残っていた名前と同性同名だったことが気になった。
彼が、もしかしたら、最愛の叔母を殺した女の息子なのだろうか?
すぐさま、探偵をつかって調査させると、やはり亘は叔母を殺した犯人の息子だということが分かった。
しかも、自分が何年も過酷な生活を強いられてきたというのに、彼は優しい里親に引き取られ、何もなかったように暮らしている。
更には、教師となって教壇に立っているのだ。
どうして、彼だけが……?
自分はこんなに苦しんだのに……。
許せない……。
亘には、罪のないことだと分かってはいても、光多は誰かを怨まずにいられなかったのだ。

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